ASTERIAフォーラム2010 秋 [東京]
レポート[株式会社ダーツライブ 様]
「ASTERIA WARP」による 「Salesforce.com」と「WebStore」との連携
稼動後の変更にも即座に対応可能な柔軟なシステムを実現
株式会社ダーツライブ 情報システム課 課長 柳川 智幸氏
ダーツライブはネットワーク機能を持つダーツゲーム機「DARTSLIVE」を開発。メンバーズカードを挿入してダーツをプレイすると、各プレイヤーのゲームスコアを管理できる。同ゲーム機を使ったプレイヤーコミュニティの運営も行なっており、プレイヤー同士でランキングを競ったり、離れた店舗間で対戦プレイを楽しめる。全国2500店舗以上で、7500台を超える「DARTSLIVE」が稼働している。また、DARTSLIVEに関連するオリジナルグッズの販売や、Webサイト、フリーマガジンなどコミュニティに関わるメディアの運営、イベントの企画、運営なども行なっている。
Salesforce.comと補修部品等を販売するディーラー向けWebStoreを連携
各店舗に設置されたゲーム機は、各地域のディーラーによりメンテナンスされます。ダーツライブはディーラー向けのWebStoreを用意しており、各ディーラーはWebStoreで必要な機器や部品、新たなメンバーズカードなどを購入します。WebStoreでの受注情報やディーラー情報の管理は、以前はExcelを使って行なわれていました。しかしExcelファイルでは管理が属人化したり、オンラインで共有していても複数のスタッフが同時に編集できないなどの問題があり、顧客情報管理のためにSaaS形式で利用できる顧客管理製品、Salesforce.comが導入されたのでした。Salesforce.com導入時に課題となったのが、既存WebStoreから書き出される受注情報との連携でした。
他システムで利用していたASTERIA WARPにアダプターを追加し、活用
WebStoreの受注情報とSalesforce.comを連携させるために導入されたのが、ASTERIA WARPです。各種ファイル形式や通信形式に対応するアダプターを使い、連携元から情報を取り込み、必要に応じて加工した上で連携先へとデータを受け渡します。過去にワークフローシステムと同時にASTERIA WARPも導入されており、安定して稼働することや開発が容易なことは既にわかっていました。今回はSalesforce.comアダプターのみを追加導入し、WebStoreとSalesforce.comとの連携が実現しました。
導入後の改修など、対応のスピード感を重視
当初はSalesforce.comとともに提供されるクラウドプラットフォームforce.com上での開発も検討されました。しかし多額の開発コストが必要なこと、小変更のたびに改修を依頼しなければならないことが懸念点となりました。「特に対応のスピード感を重視した結果」だと、柳川氏は語ります。
2003年に設立し、2009年からは海外展開も進めるなど成長著しい同社では、ユーザーやディーラーからの要望に細かく、スピーディな対応を行なっています。その際、システム開発が足かせになることのないよう、小規模な開発や変更は自社内で対応できる体制にしておきたいという希望がありました。
実際の改修作業で手軽さと対応スピードを実感
WebStoreから書き出される受注情報をASTERIA WARPを通じてSalesforce.comに取り込む処理は、日次で行なわれています。安定稼働だけではなく、導入時の懸案であった対応スピードも高く評価されています。「稼働開始後にいくつかの改修を行なっていますが、いずれもASTERIA WARPのフロー修正のみで、改修に対応できました。対応開始の翌日には、システムの対応も完了していた」と柳川氏は語り、具体的な改修実績について紹介してくださいました。そのひとつが、WebStoreにクレジットカード払いの機能を追加した際の事例です。従来は受注情報から自動的に請求レコードと入金レコードを作成していましたが、支払い方法をチェックし、クレジットカード払いによる受注と売掛による受注とで請求処理のフローを変えるよう、処理を追加した事例です。
自由に使えるミドルウェアとして今後も幅広く活用
ダーツライブのシステムは、ASTERIA WARP導入により、利用者の要望に応じたシステムの変更、改修を手軽にできるようになりました。柳川氏は「ASTERIA WARPは、、単にデータを連携するだけではなく、社内で自由に使えるミドルウェアだと捉えています。コストも抑えられ、また大きなメリットと感じているのは、やはりスピード感です。今日直せば明日から使える、という感覚は何物にも代えられません」と、開発の自由度、スピード感が共に高いことを強調しました。今後も新たなシステムを導入する際には、既存システムとの連携に広く活用していきたいと、ご紹介いただきました。
*このレポートに掲載された情報は2010年10月現在のものです。
*各会社名、各製品名は、各社の商標または登録商標です。
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