Handbook World 2015
~タブレットを”戦力化”、ビジネスに革新を。
2015年10月7日、「Handbook World 2015」が大手町サンケイプラザで開催されました。当日は、300名ご用意した席が埋まり、満員御礼の活気あふれるイベントとなりました。東京会場の盛り上がりを受けて、急きょ、名古屋、大阪での開催が決定、両会場でも多くのお客さまにお集まりいただき、いよいよ「タブレット活用」に対する意識の高まりが感じられました。
今年度Good Design賞にも輝いた「Handbook」は、企業ビジネスを革新し、営業力強化・業務効率化に多大なる成果をもたらすクラウドサービスです。本イベントでは、そんなHandbookの最前線の活用方法やその先の未来が語られました。
オープニングでは、今後、HandbookはApple Watchにも対応予定であることが表明され、東京、大阪会場の基調講演では、ウェアラブル第一人者の神戸大学大学院 工学研究科 教授 塚本 昌彦 氏による「ウェアラブルコンピューティングの本質と未来」でウェアラブルの意義、課題、今後などが語られました。
またHandbookセッションでは、今後はスマートフォンでの活用や大規模利用が増えていくことが示されました。さらにこの夏搭載した新機能のデモンストレーションを通して、ますます使いやすくなったHandbookを体験いただきました。
最後にHandbookをご活用いただいている日本ミシュランタイヤ株式会社様、株式会社アデランス様(東京、大阪会場)に、Handbook活用の生の声を語っていただきました。
お客様のスピーチに割れんばかりの拍手が起こり、大盛況の中、「Handbook World 2015」は閉幕しました。
各講演レポート
オープニング
インフォテリア株式会社
Handbook事業本部長 山崎 将良
「Handbook」は今期に入っても30%強の伸長を記録し導入件数も1,000件が目前とビジネスが順調に成長していることをアピール。また今後Apple Watchなどのウェアラブル、IoT機器などにも対応していくことが表明されました。
基調講演
ウェアラブルコンピューティングの本質と未来
神戸大学大学院 工学研究科
教授 塚本 昌彦 氏
基調講演では、神戸大学大学院 工学研究科 教授 塚本 昌彦 氏より「ウェアラブルコンピューティングの本質と未来」と題して講演が行われました。
コンピュータを装着して実生活で利用するウェアラブルは、巨大になりすぎたコンピュータの仮想空間に人々が飲み込まれることなく、実空間の中で、健全な身体・精神と社会をとりもどす役割を果たすものであると塚本氏はまずはじめにウェアラブルの意義を語られました。
次に現状のウェアラブルの課題を紹介。ウォッチについては使いにくいという声が一部にあるが、使い慣れていないだけではないか、はさみよりずっと使い易いがはさみは使い慣れているだけだとわかりやすく解説され、なるほどと会場でうなずく方もいらっしゃいました。一方でグラス型については装着性やバッテリーの持ち、盗撮などの現状の課題が多いことが語られました。
日本ではようやく今年になって業務用を中心に動き始めたウェアラブルですが、いよいよ来年には本格的にたちあがるだろうと塚本氏は語ります。
最後に、現状の課題を克服することで、近未来には、ウェアラブルが老若男女問わず日常的に利用されるとの塚本氏の予言が提示されました。
今後、確実に利用が広がるであろうウェアラブルの本質がわかる第一人者ならではの知見に満ちた講演でした。
Handbookセッション
Handbook Next Stage ~現場力を強化するコンテンツ × コミュニケーション
インフォテリア株式会社
マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長 中嶋 誠
続くHandbookセッションでは、プロダクトマーケティング部 部長 中嶋 誠より「Handbook Next Stage ~現場力を強化するコンテンツ × コミュニケーション」と題し、モバイルの変遷とHandbookの進化、そして今後の新たな使い方について紹介が行われました。
HandbookはMCM(モバイルコンテンツ管理)市場シェアNo.1を3年連続取得している製品ですが、MCMはこれまで5世代に及ぶ進化をとげていることが紹介されました。
また、今後はさらに、
①組織を超えて活用が進む
②タブレットに加えスマホの活用が進む
③大規模利用が増える
という3つの進化が示唆されました。
次にHandbookの新機能「セクション間リンク」のデモを実施。その後、会場内の写真を壇上から撮影し、お客様のスマートデバイス上の「イベントレポート」ブックに配信、お客様はすぐに配信された写真をご自身のデバイスで開き、拡大表示してご自身の写真を確認するなど、楽しみながらデモ体験をいただきました。
Handbookセッション
Handbookが切り拓く、ビジネスタブレット新時代 ~これまでとこれから
インフォテリア株式会社
Handbook事業本部 営業部 部長 黒柳 開太郎
続いてのHandbookセッションは、Handbook事業本部 営業部 部長 黒柳 開太郎より「Handbookが切り拓く、ビジネスタブレット新時代 ~これまでとこれから」と題し、閲覧中心の用途で活用されている現在のタブレット活用の現状に対し、その利用価値をより高めるためのポイントについて提言をさせていただきました。
タブレット導入の費用と効果のあり方を現在の閲覧という用途中心だけで捉えるのではなく、タブレットの本質の一つにある「センサー」という特性を活かし得られる販促資料利用データ取得こそ、従来では実現出来なかったタブレット導入の一番のメリットだと黒柳は語りました。
またその情報を活用することが企業のコンテンツ制作・活用における効果測定から改善をおこない、その結果、コスト削減や売上向上など企業価値を高める成果につながると説明。その上で、正しい活用のためには
①コンテンツを重視する
②フィードバックループを作る
③気づきを与えるためにはタブレットだけでなくスマートフォンを組み合わせて使う
の3点がポイントであることが述べられました。
日頃の営業活動の裏付けがありながらも、タブレットがセンサーであるなど少し尖った持論の展開に気迫を感じるプレゼンテーションとなりました。
最後に本日発表のエンタープライズ版のご紹介をさせていただきました。
エンタープライズ版は、ストレージ容量無制限、閲覧ユーザーは1000ユーザー以上を想定した既存のスタンダード版、プレミアム版に続くハイエンド仕様となっています。特長としては、日本国内の本社と海外子会社間で共有文書の作成・編集・共有ができるサービスを新たに設けるなど、企業のグローバル展開に対応した仕様となっています。
増えつつある大規模ユーザーに向けてのサービス拡充の発表でHandbookセッションは締められました。
タブレット活用事例セッション
タブレットで提案力強化&営業スキル平準化を実現!
~ミシュランのパートナービジネスを支える”三つ星”の営業支援ツール
日本ミシュランタイヤ株式会社
トラック/バスタイヤ事業部 マーケティング部
カスタマービジネス デベロップメント マネージャー 夏目 善章 氏
タブレット活用事例セッションでは、日本ミシュランタイヤ トラック/バスタイヤ事業部でタイヤ販売店向けパートナーシッププログラムを企画されている夏目様にご登壇いただきました。
夏目様は、「以前、ミシュランの長寿命タイヤのコストメリットを訴求するノウハウが、タイヤ販売店にうまく伝授できない課題がありました。そこでこれを解決するためのツールを検討しました。」と導入背景からお話を進められました。
そして、検討したツールの中からHandbookを採用したのは「操作が直感的」で販売店でも簡単に使えそうなこと、またミシュランの営業ノウハウが販売店以外に漏洩しないHandbookのしくみもポイントとなりました。と夏目様は語ります。
Handbook導入後、ミシュランタイヤのコストシミュレーションツールをHTML5で制作し、このコンテンツをHandbookで販売店に配信。現在では約2/3のパートナーディーラー様にHandbookをご利用いただき、「シミュレーションを実行すると、ミシュランタイヤ採用によってどれだけコスト削減できるのかが一目でわかり、お客様への営業がしやすくなった。」との評価をいただいていることが紹介されました。
さらにHandbook導入により「販売店の営業力を強化」「営業スキルの均一化」「情報提供にかかるリードタイムの短縮」など多数の導入効果がでていると言及いただきました。
Handbookセッション
アデランスが実践する顧客の信頼を勝ち取るタブレット営業
~商談力向上とタブレット利用定着の秘訣とは?
株式会社アデランス
宣伝部 課長 金子 英司 氏
続いてウィッグ事業で有名なアデランスの宣伝部 金子様にご登壇いただきました。
アデランスには全国160店舗にカウンセラーがおり、お客様に手厚いカウンセリングを実施することでアデランスのご愛用者を増やしています。以前カウンセラーには分厚い紙の説明ツールや価格表を配布していましたが、①社員の能力格差が大きい ②使用ツールがバラバラ ③職人気質などの課題があり、営業ツールの共通化を図ることとしました。
なぜアデランス情報システム部がHandbookを選択したのかは3つの理由があります。1つ目は利便性と管理面でのバランスがとれていること、2つ目は拡張性が高いこと、そして3つ目は教育や利活用支援が充実していたことでした。他社でどのように活用されているのかなどを教えてもらいながら利用を開始しました。
最初は社内にあるコンテンツを載せていくことから始めましたが、その後、新たに言葉や図解でわかりづらい成分の働きを説明するムービーやHTML5ベースのマニュアルなども新規作成してHandbookで配信し始めました。現場からは「よけいな説明が必要なくなった」「楽になった」「お客様の理解が早くなった」との声をもらっています。
Handbookは営業企画部2名で管理運用を実施しています。IT知識が必要なく、管理が楽で助かっているようです。
また彼らはただ配信するだけでなく活用履歴を参照、分析しています。コンテンツの増強をすると利用頻度が著しく増え、さらに、Handbook新機能のプッシュ通知機能を使うとログイン数が跳ね上がるなどのことがわかりました。カウンセラーがよく見ているコンテンツを目に付くところに配置するなどの工夫もしています。
優秀社員とみんなが見ているコンテンツの違いなども分析し始めています。
優秀な社員のコンテンツ利用に一定の法則が見いだせればそれを展開していく予定です。
最後に「Handbookは箱。重要なのは配信するコンテンツなので、さらに活用を進めていきたい」と締められました。